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大切な空間は木で守る









正倉院や唐招提寺宝蔵は、高床式の校倉造りという木を組み上げる工法で、奈良時代に建てられました。内部には、宝物や経典などが納められ、1300年という時を過ぎても、極めて高い保存状態を維持しています。木材は、温度と湿度を調整する機能が高いため、紙でできた経典が劣化する事もなく、金属製の太刀が錆びることがありません。無垢の木で造られた空間が居心地がいいのは、木材が高い調湿性能と調温性能を持つためです。




強固な板倉造りの壁







阪神淡路大震災の時、旧基準の在来工法で造られた家が崩壊しました。詳しい調査の結果、崩壊した家は、柱と梁の接合部が弱いということが解ったのです。この大震災を教訓に、壊れない木造住宅を造ろうと、地震時でも柱と梁の接合部が崩壊しない板倉造りの壁を発案しました。柱に幅4cmの溝を掘って、柱の間に4cmの杉パネルを組み込み、柱と壁を強固に一体化させます。この杉パネルによる板倉造りの壁は、特許工法としても認められています。校倉造りと同様、無垢の木材で造られていますので、高い調湿性能と調温性能を併せ持つ、優れた壁構造になっています。

















理想的な自然乾燥の木材







山から切り出した原木を、自社の製材工場の敷地内で2年以上自然乾燥させ、木材として最高の状態にしてから製材しますので、家が出来上がってからの木材の割れや収縮は、最小限に留めることができます。自然乾燥をさせた木材は、住宅造りにとって、これ以上ない理想的な木材なのです。




季節に移ろう屋根の表情







春には新緑を映し、夏の暑さをしのぎ、秋には稲の穂を見守り、冬には寒風に耐えます。屋根の表情は、四季折々の中、そして朝、昼、夕と、刻々と移ろうのです。河上工務店の家の屋根には、淡路産イブシ瓦や石州産の平板瓦・和瓦をよく用います。












玄関は家の顔







玄関は家の顔。家造りをする上で大切にしています。写真は、福岡の住宅の玄関です。床を御影で仕上げ、上がり框は樹齢150年のケヤキの一枚板を設えています。正面に大きな一枚ガラスの窓を設置して、和風庭園を望みます。玄関に入ったときに、何かを予感させるような、工夫を考えています。




造り付けの家具







玄関に下足戸棚を造り付けています。写真は扉を縦格子にしています。床の大理石に合わせて、下足戸棚の天板も大理石で仕上げています。床と距離を空けることで、玄関に軽快さを感じることができます。




無垢の床で素足で遊ぶ







心地いい無垢の木材の床を、子供たちは毎日素足で遊び廻ります。偏見のない子供たちには、無垢の木の床が、素足で歩くと居心地がいいのが、直ぐに解るようです。人が生活する場として、最良の床仕上げが、無垢の木材になります。




木製格子壁面照明







玄関を入って和室に続く廊下の曲がり角に、木製の格子でデザインした曲面の壁面照明を設えています。曲面になっていることで、歩くときに、すうっと通り抜けることができます。間接的な光になっていて、目にまぶしさを与えることもなく、上品な空間を演出してくれます。




家族が集うリビング







リビングは、家族が集う場です。子供たちがテレビを観たりゲームをしたり、その姿を見ながら、奥さまが食事の支度を進めます。何気ない日常ですが、子供たちにとっては、親の気配を感じることができる大切な時間なのです。
リビングに畳のコーナーを設けることがよくあります。フローリングの床面と畳面の高さを揃えています。




畳のコーナーを30cmほど段を上げたこともあります。下部に収納の引き出しを設置しました。


畳コーナを設けないで、全面無垢の木材を貼ることもあります。ご家族の生活スタイルに合わせ、お好みのリビングを造ることができます。








キッチン







キッチンは奥さまの居場所であって、家の、そして家族の中心です。お母さんが楽しそうに料理をしている姿を見ることは、子供にとって心が落ち着いて、安心することでもあります。使いやすさを十分に考えて、楽しく料理ができるよう設計しています。




オープンスタイルのキッチンにすることで、家族が集まるリビングとキッチンが空間でつながりますので、たのしみながら料理をする時間が増えています。












オリーブの風リフォーム-朝倉市持丸-キッチン





格子天井と折上天井









日々の生活で、インテリアの天井ほど、目に入る部分です。手間暇のかかることですが、天井をデザインすると、空間が豊かになります。






ギャラリー茶寮・南の風-福岡県朝倉郡筑前町栗田-廊下天井コーナー





飾り棚に季節の花を飾る









玄関脇に小さな飾り棚に、庭で咲く桔梗の花が生けられています。瀟洒な花瓶に生けられ、飾り棚に置かれると、花は活き活きとして見えるものです。日々の生活でほっと潤う飾り棚を設置してみましょう。




収納は思い切って大きくとる







収納は思い切って大きくとります。便利でありながら、扉を閉めて、美しく暮らしてください。






洗濯・洗面・脱衣室







少し広い脱衣スペースは、洗濯・洗面のコーナーといったユーティリティスペースとして大活躍。毎日の洗濯が少しでも楽になうよう、キッチンや物干し場との動線を考慮しています。




勝手口のオープン下足棚









正面の玄関とは別に、生活に密着した勝手口を設置することがあります。この勝手口には、オープン棚形式の下足棚を設置。家族みんなの靴を収納ています。




お風呂で疲れを流す




床と腰壁を御影石で、壁をヒノキ板で仕上げています。





浴室は、機能性を重視して、システムバスを採用することが多いです。自然光を取り入れと通気を確保するために、小窓を設置します。小さな窓がひとつあることで、お風呂の快適性がぐんと上がります。






壁を守る深い軒









外壁から雨水の浸入があると、壁の中でカビが発生する原因になります。また、常時、雨水の浸入があると、柱や梁が腐食し、構造的なダメージを受けることになります。外壁からの雨水浸入を防ぐ最も効果的なことは、軒を深くすることです。屋根の軒を深くすることで、外壁に直接の雨がかりを防ぎ、外壁の劣化を予防します。


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